桜が嫌いでした

こんな時期に、書くのは勇気がいるけれど…
今日は、切ないお話です。
桜、さくら、咲きました。
あちらこちらで、関東は一気に、花ひらきました。
金曜日に、東京の日本橋に行った時。
今年、初めての桜に会いました。
静かに、目を奪われ、笑顔で見る自分に驚きました。
去年までは、どこかムリしてたことに、気づいた。
11年前、八重桜の満開の下、
4月18日、母は旅立ちました。
この日は、彼女の誕生日。あっぱれです。

そこから、晴れた心では、桜の季節を過ごせなかった。
一時は、まったく桜を見れないほどでした。
周りのにぎわいの流れに、取り残されて、隠れて過ごす春。
そういう時の桜の時期は、果てしなく長い。

辛かった。
桜が大嫌いだった。
楽しんでいる人に、水を差すようで、言えなかった。
一緒に楽しめなくて、疎外感があった。
言葉にすると、このモノクロの時間が、
なかったことに、なるような、
なかったことに、したいような。
春なのだから、楽しむべき…
桜を受け入れなければ…
つかみ所なく、揺れる、もどかしさ。

今年、目に写った桜を、すんなりと受け取る自分に、驚いた。
「あぁ、春だ」と穏やかに見れることが、新鮮でした。
土曜日、あるワークショップで、自分を大切に共感するワークの時。
お祝いをするテーマに選んでみた。
「桜を、穏やかな気持ちで、見れるようになったこと」
11年経って、やっと素直に、春を感じられた。
長く辛かったのは、たくさんの大切なものがあったから。
母と過ごした愛しい時間、美しいもの、命の祝福。
多くの人からの支えを、感謝する気持ち。
いつの間にか、満ちていたと、気がついたから。
静かな、ひっそりとした、確かに祝う感覚がある。
桜を、そのまま感じる。
少しは涙が出てもいいかなって、気楽に…。
帽子を深くかぶらないで、お散歩できるでしょう。
日本橋の桜通りの人たちは、
晴れやかな笑顔で、一杯でした。
いつもより、街を、ゆっくりと歩く人たち。
ようやく、私も、春の流れにいる気分です。
今日は、会ったことのない祖父の命日。
当時20代の父は、桜吹雪の中、祖父を見送ったという。
彼は、桜を追う旅をする。
10年後の自分へ、質問してみる。
いつか、私もそんな旅をするのかな?
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