成人の着物

成人祝い

これは、結城紬です。記念の一枚の着物です。

私が、着物を着た記憶は、幼稚園の時の浴衣からです。
母が、手で縫ってくれました。
サッカー生地のチューリップの柄で、かわいくて、好きでした。

次は、思春期。盆踊りの浴衣。
やがて、母が普段着ている紬を、自分で仕立て直して、着せてくれました。

濃いピンクの格子柄の紬。
この着物は、たっぷりと着たので、解きほどいて、洗い張りに出しました。
そろそろ、小袖に仕立て直す予定です。

着物を、ひんぱんに着ていた訳ではありません。
やはり、着にくい感じがしていたんです。疲れるんですね。

そして、着物は好きなのに、成人記念の振り袖を断りました。
それは、大切なお金で、少ししか着れないものは、イヤだと、、、
すると、母は、どんなものが良いか、一緒に考えてくれたのです。

知らないなりに、私が言ったこと。
「年を取って、おばあちゃんになっても、着れる着物が良い。」

父と母は、私を、ちいさな旅に、連れて行ってくれました。
茨城の結城です。古くから織物の産地。結城紬の町です。

祖母と母は、浅草の問屋街まで、反物を買いに行ってましたから、
それなりの交渉は、母も得意でした。

その頃でも、今ほどではないにしても、結城紬は、高価なものでした。
母とお店の人が、楽しそうに相談をして、あつらえをお願いしました。

お店の方が、丁寧に、私にも説明してくださいました。
「ここには、職人が分かるくらいの細かい欠点があるんです。
でも、一般の人が見ても、分からないくらいの程度なんです。」と。
価格は、とても手頃だけれど、価値は数倍する、というお話です。

私は、このとき、すでに陶芸を習っている学生でした。
いざり機の話や、作る人が、大変に手間をかけてることは、よくわかりました。
そして「一生、着る。」と、こころに誓ったのです。

まさか、この「一生、着る。」が、小袖を着ることにつながるとは。
不思議ですね〜。

若い娘の一言を、ちゃんと受け取ってくれた、母と父。
そして、渋い着物を選んだ私の背中を押してくれた、お店の方たち。
紡いで、くくって、染めて、織り上げてくださった、職人のみなさん。

いろんな大人の見守りで、私の成人のお祝いと希望は、叶ったのでした。
天国の母も、満足でしょう。

明日から、お盆です。
どうぞ、ご家族とのひとときに、心温まる時間がありますように。
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