糸 まゆから絹へ

糸 まゆから1

今年の2月に、ご縁をいただき、貴重な体験をしました。
茨城県の研究所で、繭(まゆ)から絹糸をひく「座繰り」をさせていただきました。
研究所のAさんに、朝から一日、お世話になりました。

300頭の貴重なうつくしい繭を、おともだちと二人で、使わさせていただきました。
お蚕さんは、家畜として飼うので「匹」ではなく「頭(とう)」と数えるそうです。
Aさんは、研究者ならではの、行程の一つ一つの意味を、
とても丁寧に、教えてくださいました。


糸 まゆから2

お蚕さんの話は、何から何まで面白く、写真を撮り忘れました。
この写真は、去年の夏に行った、群馬・富岡製糸場で、プチ体験した時。

おともだちTさんは、民俗学・歴史や茨城の知識人&おもろい人です。
お二人の話題は、時空を超えた展開が、盛りだくさん。
地元の農家の暮らしや、養蚕の話、古事記に至るまで。
講師2人を、私は、独り占めだったかも。ぜいたく。

昼食の時間も、3人の話は、ヒートアップしっぱなし。
もちろん、手も、ノンストップです。くるくる。

夕方までかかり、ようやくすべての繭を、上質な生糸(きいと)にひきました。
朝から、丸一日、からだはクタクタです。
でも、爽快感と、充実感で、気分は極上。


糸 まゆから3

蚕を「おごさま(お蚕様)」と昔は呼んでいた気持ち。
家族同然に飼っていた、いのちから生まれた、貴重さ。
先人の、ていねいな生き方を、偲びました。

おともだちは、織物をしないからと、快く糸をくださいました。
この糸は、300頭分です。
着物一枚分には、3000頭分が、必要だそうです。
朝日に輝き、見ているだけで、天上の衣が、目に浮かびます。

小袖を着て、昔を偲びながら、座繰り。しあわせ。
ますます、絹の反物を見る目が、深く、愛しくなります。
Aさん、Tさん、研究所の方、ありがとうございました。

お蚕さんって、豊かだな。着物って、素晴らしいな。
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Tag: 糸・染・織  comment:0 

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